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耳鼻科にいく

先週久しぶりに病院に行ってきた。

何日間かずっと右耳だけ「キ―――ン」という耳鳴りがひどく、これは難聴とか大変なことになっているのではないかと焦ってしまいどうせ行くのなら早いほうがよいと思い、思い立った次の日の朝1番に病院まで自転車をとばした。

病院に入るともうすでに何人かの患者が座っていた。
僕は受付に行き、9月ごろに財布を落としてしまい、そこに健康保険証なども入れていたから今健康保険証がないのですがという旨を座っていた中国人のような女性に伝えた。するとその中国人のような女性は「後で保険証をお持ちいただければご返金できますが、今日は全額負担になります。よろしいでしょうか?」というハキハキとした日本語で返事をしてきた。
(これは日本人中国人どっちだ・・)と思いながら「わかりました」と返事をすると
その中国人のような女性はニコッと微笑んで頭を下げくれた。
最後まで中国人か日本人かわからなかったので名札を見たら「林」と書いてあった。絶妙だ。
席に座ってしばらく見ていてもわからなかった。

少し待合室で待って「中にお入りください」と林さんに連れられ診療室の中に入れてもらった。
中に入ると長椅子が何個か置いてあり、そこに何人かの老人が先に座っていて僕もそこに座らされた。
部屋の中央に長椅子に囲まれる形でおばあさんの先生が1人座っていて、対面に患者を置いて診察している。
おばあさんの先生はコントで見るようなCDみたいな丸いアレを頭につけていて、化粧も濃く、
口には薔薇みたいな色の口紅をひいていた。
(大丈夫か・・)と思っていたらどんどん老人たちが呼ばれていき、診察が進んでゆく。

平日の朝というのもあるのかと思うのだが若い患者が0だし、しかも大半がヘルパーみたいな人と一緒にきている老人で定期検診的な受け答えだけをして帰っていて、これはちゃんと看てもらえるのか?と不安になっていたらドアを開けて金髪で40歳くらいのおじさんが入ってきた。(わりかし若い人がきた!)と思ってその人を見たら背中にワンピースのエースが手から炎を出しているイラストがプリントされているパーカーを着ていた。
ワンピースのパーカーを人と会うときに堂々と着ているようなおじさんは絶対にまともな社会人ではない。この病院には介護されている老人とワンピースのエースが手から炎を出しているイラストをあしらったパーカーを着ているおじさんしかいないと思うとどうしようもなく帰りたくなったが、すぐに僕の番が回ってきた。

僕はおばあさんの先生の前に座った。

正面から見るとますます信用できないおばあさんだった。

だいたい患者を診るのにそんなに太くて濃いアイラインは必要はないはずだ。
ファンデーションというのかどうかもわからないが、肌も化粧で白すぎるし
ジンクスや継続してる儀式的な習慣の匂いを感じさせるほど変だ。何もないのなら普通にしてほしい。

これは失敗したな・・と思っていると、おばあさんの先生は僕に症状を聞いてきた。

右耳だけ耳鳴りがひどいというのを説明すると、わかったと言って僕の両耳をライトで照らしてチェックしだした。

しばらく先生は「あ~~~~~・・あ~~~~~~~・・・・あ~~~~~~~~・・・」
とゾンビのように呟いて僕の耳を触っていた。
「あ~~~~~~」の音の高さが高かったり低かったりして、高い音の時は何か悪いところ発見したのかと思うし低い音の時はもう手遅れの感じなのかと思うし、かなり心が揺さぶられいよいよ難聴かと思い始めたころにめちゃくちゃあっさり「とくに大変やっていうことはないね」と言ってきた。
地を這うような「あ~~~~~~」の意味、何度も揺さぶってきた音域はなんだったんだと思いながらも
難聴などではなくて良かったと僕はホッとした。

その後におばあさんの先生が「この季節は鼻づまりとかでそうなるのが多い」と言い出して
僕の喉に細長い機械を入れてジュっとやって機械を取り出して僕の目の前に出してきた。
その機械の先には赤紫の変な物体がついていて、僕は唐突にそんなものを見せられたから
「うわ!」と声を出してしまった。
おばあさんの先生はケラケラ笑って
「怖いか?」と言ってきた。
おばあさんの先生の容姿も相まって、魔女に魔法使いになる試験をされているみたいだった。
思わず「はい・・」と言ってしまったのだが、あんなことをされたら年齢に関係なく驚いてしまうと思う。あと「怖いか?」というのはおかしい。何医者なんだ。


その後僕は熱い霧状の液体がノズルから出ているのを口にくわえたり、それの鼻バージョンのやつを鼻に当てたりして治療を終えた。

帰り際に先生に唐突に「じゃあ次は明日か明後日。どっちがこれる?」と聞かれ、思わず「明後日」と言ってしまった。
受付でお金を払った。9000円だった。いくらお金が返ってくると言ってもそう何回もいける金額ではない。
先生も特に大変なことにはなっていないと言っていたし・・と思いながら帰りの自転車を漕ぎながら明後日はいかないでおこうと決めた。


帰り道に黒いコートにサングラスをかけた外国のマフィアみたいなおじさんとホームレスみたいなおじさんの2人組を見た。
マフィアみたいなおじさんはホームレスみたいなおじさんに向かって
「ちょっと!あなたの携帯これ、また電源切れてるよ!充電!充電!いつも20分とかしかしないから
すぐ切れるんだよ!3時間はしないと!3時間だよ!?」
と怒っていた。
ホームレスのおじさんは無視してズンズン歩いていて、そのマフィアみたいなおじさんが
「聞いてるのかよ!3時間!したのか?してないだろ!」
とやたら3時間にしつこく怒っていた。

家に帰って寝た。
by akuta-seiryou | 2013-11-19 02:07 | 日記


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