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浅草

新年あけましておめでとうございます。今日が1月1日で、12月31日僕は家にいました。彼女も家族も近畿に住んでるので年末は僕は家で一人で過ごすことになります。僕は相方の船引さんと2人で暮らしているのですが、船引さんが12月29日から予定では1月6日まで実家に大型帰省をしているので家の中に一人になります。普段は夜中ふなじいの寝言(普通に喋るくらいの声量で寝言を言う)が隣の部屋から延々聞こえてきたりするとうるさいなあと思ったりしてそこからもし一人暮らしをしてたとしたら・・と思案してああやっぱ一緒に住んでるほうが色々楽だしいいなと思うと大声で向こうの部屋から「うるさい!!!」という声が聞こえてきてビクッとするみたいな生活なのですが、いざ船引さんがいないとなるとそれはそれでこの大きな空間を持て余すというか久しぶりに「夜が怖い」という感覚になり、この部屋の中にひとりぼっちだというのが怖くて弟に「ぷにほつ(弟の頬がぷにぷにだったので弟を実家にいたときそう呼んでいた)」とラインを送ってすぐ既読になるけども無視され、無視されてるので通話をしたらキャンセルされた後「いま妖怪ウォッチしてるから」と断られる4番目のセフレみたいな扱いをうけていたらひどく寂しい思いになってきてそうだせめて1年の最後の日だけは、良いものを、と思って以前から気になっていた安い刺身の食べ放題に行こうと思った。一人でいくのもいいけどもそれだと結局今の状況と変わらない、むしろ人がたくさんいて楽しそうに刺身を食べまくってる中で自分だけがひとり黙々と刺身を食べる、刺身を持ってきて自分で食べ放題の酢飯をよそって海鮮丼をつくって食べる、みたいなことをしていたら一人で一人の部屋にいるより寂しい気持ちになるだろうなと思ったので人を誘うことにした。仲の良いお笑いをやってる芸人さんが一人捕まり(その人の芸名は乳桃みゆ という名前で 詳しい内容は忘れてしまったのですがE-girlsが牛の出産を手伝う?みたいなネタを2分で披露してマセキのオーディションに落ちていた)その人と行くことになった。
事前に調べたところによると、その刺身の食べ放題の店はかなりの人気店で11時30分オープンだけどもすぐに行列ができるらしく並ぶときは早くに並んでも1時間待ちなんてザラらしく、これは年末だし人も混むだろうと思い11時に駅に集合、その後なんとか店の前までいくと行列どころか店の前には目の前のことが信じられない、という風にぽつんと立ち尽くしている女子中学生みたいな子が2人、という状況だった。どういうことだと見てみると、なにやら店の前は木の門みたいなのが閉まっていて江戸時代の閉店といった感じでもうこれは本当に開く気配がゼロだった。さらに本入口みたいなところには「29日から5日まではお休みです」という旨の
文章が書いてある紙が貼ってあり、ああなるほどこの女の子二人はこれを見てこんな表情になったのだと思って僕はさすがに22歳なので「あーやってなかったですね笑 え~調べたときは書いてなかったのに!」と余裕な振りを乳桃さんにみせようとしていたのですが、11時20分ごろに店の前にくるほど刺身食べ放題を楽しみにしていたやつがそんな自分はノーダメージみたいな感じでヘラヘラしているのは滑稽でそれならいさぎよくあの女子中学生2人のように刺身食べ放題がない事実に対して呆然と立ち尽くしていたほうがなんぼかましに見えただろう。それでもやはり心のどこかで(もしかしたら・・)という気持ちがあったので「いや~どうしますかね~」とその店の前を離れつつヘラヘラして店を探すふりをしながら11時30分を待ってみた。だいぶ離れた位置で11時30分になっても店が開かないのを確認して初めてああ失敗した、恥ずかしいという気持ちになった。僕たちが店からだいぶ離れたところでこっそり開店を確認していたのに対して、あの女子中学生二人組はまだ遠くからでもわかるくらい店の前で立ち尽くしていた。刺身食べ放題。食べたいよな。でも、江戸時代の閉店のような感じで木で閉まってたからたぶん、絶対開かない。あああと思ってばかりもいられないので、2人で今後のプランについて話をした。結果、浅草が近いので何か浅草付近でご飯が食べられればというので意思を統一して電車に乗った。浅草まで向かうまでの電車の中で僕は「食べログ」を駆使して安くて美味しい店を探していた。浅草といえばやはりもんじゃ焼きのイメージが強く、またでももんじゃ焼きは割と高いというイメージがあり、僕の彼女がこの前「もんじゃ焼きは家で作ると激安。外での値段はぼったくり」と占い師みたいにきっぱり言い切っていたのになるほどそうなのかと感銘をうけていたので安いもんじゃ焼きがあれば・・と探していたら350円で食べられるもんじゃ焼きがあるという情報が飛び込んできた。僕は乳桃さんにそれを報告して「これはいきたいね!」という話になりそこに向かうことにした。
なんでもそのもんじゃ焼きやさんは古くから親しまれていたらしく、味も美味しく値段も安いということで「食べログ」でもかなりの高評価だったのだ。これはいいですねもんじゃ焼きを食った後もお腹が空いていたら違う何かも食べましょうなどと話しながら浅草駅につき、地上に出ると人力車などがひしめいていて浅草!という感じで嬉しくなった。僕は浅草が結構好きだ。どの店に詳しいとか何が美味しいとかはまったくわからないのだけど、なんとなく人力車とか雷門とかの雰囲気もいいしスカイツリーがずっと見えているというのもなんだかそれだけ新しくてSFチックな感じでいいな~と思う。あとは後輩君との東京旅行で遊びにきたのも浅草だ。僕は江戸川乱歩が好きなのですが、一世一代の大博打で江戸川乱歩が昔入ったことがある銭湯があるから一緒にいこうと後輩君を説得して1970年くらいにできたような銭湯に行ったのも浅草だ。ジャグジーがついてある風呂があったので「これほんとに江戸川乱歩が使ってたの?」と疑われた。江戸川乱歩はこの銭湯たぶん使ってない。ごめん。ジャグジー風呂にあたる江戸川乱歩。「後輩君」という曲をラップしてPVを撮ってもらったのも浅草で、PVを撮ってもらってるときにその銭湯を探したのだけど全然見つからなかった。悲しい。幻の江戸川乱歩銭湯が浅草のどこかにある。銭湯は出てきてないけども浅草の中でラップしてるので聞いてみてください。CDが通販していて曲のPVはYOUTUBEにあります。よければ。。
話をめちゃくちゃ逸らしてしまったのだけど、戻して、浅草の地上で僕はその行き先の老舗もんじゃの店までの道のりをしらべたら1.7kmと出て、だいたい歩くと20分くらいかかるとでた。まあでも安くて美味しいもんじゃ焼き、全然歩きましょう!となってぐんぐん歩いた。歩いてる途中に「さっきのようなことがあるといけないから」と思って店の番号を調べて電話をかけてみるとおばあさんが出たので「今日ってやってますか?」と聞くと「やってるよ!」と元気に返してくれた。これは安心だとまたどんどん歩いていくと、目の前にその店がやっと現れた。外見がいかにも老舗のもんじゃ焼き、という感じで古い。しかし店の入口のところに「食べログ 認定店」というシールが貼られている。ああこれはここだここだ嬉しい!という気持ちになりガラガラと木のドアをスライドして中に入ると、やはりまあ店の中はそこまで広くはなく家族連れと老夫婦で2つのテーブルは完全に埋まっていた。ああこれはどうしたらいいのかなと思って店員さんを探すと、すぐ横でもんじゃを焼いているおばあさんがいた。あ、この人がさっき電話にでてくれたおばあさんだろう、と思って声をかけようとしたのだけど、そのもんじゃのおばあさんはさきほどの電話に出た時の声の印象からは想像もできないほど怖い顔でもんじゃを焼く準備のようなことをしていた。準備をしていた、というのは生地?を練っているような動きなどを延々としながら怖い顔をしているのだ。もちろん僕たちが入ってきて「いらっしゃい」も何もない。まあでもなんかこういう古いタイプの店って頑固な老人が切り盛りしていてまあそういう一見の客には厳しいのだろう、と思いああでもあんなに怖くて険しい顔でもんじゃを焼く準備をされたら喋りかけずらいなと思っていたらそのおばあさんが一瞬目をあげてこちらを見て僕と目があった。僕が「あっ・・」と口を開くと、もう次の瞬間におばあさんは目をもんじゃの生地に落としまた険しい顔でこね始めた。僕はこういう時の振る舞いがとても苦手で、というかこんなのほとんどの人が苦手だと思うのですがだいたいなんで生地を作ってる段階であんなに怖くて険しい顔をしてるんだ。焼くときならまだしも。焼かないと意味ないだろ。険しい顔も怖い顔も焼くときにとっといて。テーブルの方をみたら奥では老夫婦が今川焼きを二つ夕方までいるんじゃないかというペースで食べてて手前は子供連れのお母さんだったのですが地域に密着しすぎてもはや家みたいになっててこちらも僕らのことなんか見えていないといった感じでほぼ食べ終わってるのに全然どけず、もうここまできたら350円のもんじゃ焼きなんて頼みたくないし食べたくもなくなっていたのですがとりあえずこの立ちっぱなし、この店の中の誰にもリアクションがとられていないという状況を打破しようとキョロキョロ店内を見ると、奥にもうひとつテーブルがあったのであそこが空いてたか!と見に行くとそこに缶ビールをひとつだけ机の上に置いたおじいさんが座ったまま寝てて絶望していてこの店内ではもうどう振舞っても異常者のようになってしまうと思っていたら乳桃さんが「外で待ちますか?」と助け舟を出してくれた。是非そうしましょう、とへとへとの状態にで外に出てしばらく待ってもやはりあの食べ終わっていたはずの家族連れも一向に外にくる気配はなく、刺身食べ放題に引き続き、350円のもんじゃも諦めて浅草に戻った。なんで350円のもんじゃなんかを諦めないといけないのか。だいたい、ああいう接客、もううちはうちのルールね!という風にするのならするでいいのだけど、そうするなら「食べログ認定!」みたいなシールを目立つとこに貼らないでくれ。普通の店だと思うから。家の神棚に貼っておいてほしい。あと350円のもんじゃをそんなに怖い顔で作るのおかしいと思いました。というかもうかなり情けない。狭い店が満員で店員にも無視されるていうのは嫌だ。勝手に座ってあのおばあさんに「ちょっと!」などと怒られたらもういよいよそのおばあさんが作った350円のもんじゃなんか食えたものではない。
結局海鮮丼を食べてそのあとジェラートを食べて15時頃解散しました。海鮮丼美味しかった。

あとはこの前、先輩のライブを手伝っていた帰り道にそのライブを見に来ていた女子高生らしき人が「木田さん!」と声をかけてくださり「R-1頑張ってください!」と言ってくれたということがあって非常に嬉しい気持ちになりました。350円のもんじゃの前ですら撤退するような人間のR-1を少しでも覚えてくれていてありがとうございます。ありがとうね。
ということで僕は1月6日にR-1に出ます。マセキの若手統括のマネージャーの人に「別に出てもどうでもいいけどさ。エンタのパッケージそのままだよね」「エンタのネタ見せがあったら合格してたかもね」と言われたほどの完成度なので皆さん見に来てください。終わり
by akuta-seiryou | 2016-01-01 12:31 | 思い出


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