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文豪

胸ぐらを掴むような怒りもなければ全てが止まるような感動もない。無い物といえば無いのだが、他にあるものといえば無い気がする。愚にもつかない思いを毎日こしらえては、粗雑な飯を食い、昨日と変わらぬ自分がただそこにある。品のいいものが手に届かないかと言われればそうではなく、ただ汗を流す努力をし外で安価な飯や甘食酒などを控えると手に入るが、これらを我慢することができず、ただ何も考えていない体を満たす。平日凡凡な生活の中に、忙しさということが加わるだけで足踏みか前進かもわからぬ毎日が睡眠の中に消えてゆく。想い人の美しさと過ぎる時間の心地良さは、おだやかな不安の中に笑顔で立っている。それでも愛しい人、いつまでも変わることなく2人で立つ不安の窓辺に、雨が降り、日が差し、景色と二人は変わるだろう。貧乏は敵とも味方とも思わない。金はあるほうがよい。これらのことは善いとも悪いとも言えず、ただ、そうだというだけである。とにかく僕は今ある現実の全てが愛しく、また等しく悲しい。例えば、太陽の日差しに当たると気分が良くなる瞬間、生き物としての自分への理解の可能性がある。


by akuta-seiryou | 2018-11-23 06:21 | 色々


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